夫婦の融資で賃貸併用住宅を建てると確定申告が複雑になる理由

公開日: : 最終更新日:2017/03/20 初めての賃貸併用住宅, 確定申告・節税

確定申告の時期なので、関連するエントリーをたくさん書きたいと思います。

 

今回は、「夫婦で賃貸併用住宅を建てた場合」の「賃貸収入や必要経費の考え方」についてです。

 

個人事業の所得税は、文字通り「所得」の金額に応じて税がかかります。

「所得」の額が多ければ多いほど、税が多く、少ないほど少なくなります。

 

「所得」というのうは、1年間の賃貸収入 ー 必要経費 = 所得 という式で導き出されます。

つまり、不動産投資においては、この「賃貸収入と必要経費」次第で所得税を減らすことができるのです。

 

この処理ですが、夫婦二人分の融資で賃貸アパート物件を建てた場合には少し特殊に処理する必要があります。

 

夫婦の融資で建築した場合は、夫婦の持ち分で経費を按分する必要がある。

私の自宅兼アパートである、賃貸併用住宅は夫婦二人分の融資で建築しました。理由は、夫の私だけの融資では、土地価格と建物価格を払いきれなかったからです。

 

妻も会社員だったので、銀行の住宅ローンで何千万かを借りて、夫婦二人で借り入れし、住宅を建てました。

 

その割合は、私(夫)62、2%:妻 37、8%です。

つまり、土地と建物の価格の合計で8,000万円だったとした場合、私が4、976万円、妻が3、024万円を融資してもらい、自宅兼アパートを建てたということになります。

 

土地を購入した後は、「登記」することが必須になります。「土地の所有者は誰々になりました」という正式な手続きです。その際に夫婦で融資をして、土地を購入した場合は、「持ち分」を決めることになります。

 

「持ち分」とは、該当の「土地の何%を夫の所有で、何%を妻の所有とする」という、法律上の所有権になります。

この持ち分割合は、大体融資金額の割合で設定することになります。上記の例で言えば、8,000万円のうちの4、976万円分つまり62、2%が私の持ち分になり、残りが妻の持ち分となります。

 

この持ち分によって、夫婦の確定申告の方法が決定するのです。

つまり、購入したアパートで賃貸収入が月々20万円ある場合に、そのうちの62、2%である12、44万円が夫の収入になり、残りが妻の収入となるのです。

これと同じ論理で必要経費も、「持ち分」でそれぞれ計算されることになります。

建物の固定資産税は「必要経費」にすることができますが、この費用も、上記の例でいえば、62、2%が夫の必要経費となるわけです。

 

「夫婦」で賃貸不動産を購入した場合は、収入も必要経費も全て持ち分で按分して、夫婦それぞれで確定申告する必要があるのです。

 

 

更に、「賃貸併用住宅」の場合は、自宅と賃貸部分の居住地割合で収入と経費を按分しなければならないケースがある。

見出し通り、更に「賃貸併用住宅」で自宅の一部を事業用に貸し出している場合は、自宅部分と賃貸部分の面積割合で「必要経費」を計算する必要が出てきます。(建物全体にかかる固定資産税などの必要経費を算出する場合のみ)

つまり、建物の全体面積(自宅部分・賃貸部分あわせて)が150平米で、自宅部分が80平米、賃貸部分が70平米だとしましょう。この場合、面積割合でいうと、自宅部分=53,3%、賃貸部分=46,7%となります。

 

建物全体にかかわる費用については、この46、7%が「賃貸併用住宅」の賃貸事業での必要経費割合になるわけです。

 

繰り返しの例でいうと、賃貸併用住宅で「固定資産税」はもちろんかかりますが、その税金の46、7%の金額のみが賃貸アパート事業の必要経費として認められるのです。

 

 

夫婦で建てた「賃貸併用住宅」だと、夫婦持ち分 × 賃貸部分面積割合 で 経費を算出することになる。

上記で、「夫婦の持ち分」と「賃貸部分の割合」で必要経費を按分する必要があることを書きました。

では、「夫婦の融資で賃貸併用住宅を建てて、何%かを賃貸用として貸し出した場合」はどうなるのでしょう?

 

答えは、ご察しのとおり、「夫婦の持ち分」 × 「賃貸部分割合」 で導き出された割合が必要経費となるのです。

 

例えば、ある年のアパート事業収入が200万円、固定資産税が20万円だったとしましょう。上記の持ち分と面接割合を用いると、私(夫側)の収入と必要経費は下記のようになります。

 

【収入】

200万円(全体)× 62、2%(夫持ち分) × =124、4万円(夫分の賃貸収入)

 

【必要経費】(固定資産税分)

20万円 × 62,2%(夫持ち分) × 46,7%(賃貸割合) =5,81万円

 

夫の持ち分と賃貸部分の割合をかけた金額が、夫側の事業の「賃貸収入」となるわけです。

建物全体にかかわる「必要経費」も同様の考えかたになります。20万円の固定資産税がかかった場合に、上記の62、2%×46、7%をかけた数値が固定資産税の「必要経費」となります。

 

※必要経費を賃貸部分と、自宅部分で案分する必要があるのは、あくまでも建物全体にかかわる費用のみです。仲介手数料など、明らかに賃貸事業にしか関係ない費用はそのまま100%計上できます。

 

そのため、夫婦のダブル融資で「賃貸併用住宅」を建てると計算がタイヘン!

長くなりました。つまり、何が言いたいかというと、夫婦の融資で「自宅兼アパートでの賃貸事業」を始めた場合は確定申告の処理がとても複雑になるということです。

 

毎月の賃貸収入は、持ち分 × 賃貸面接割合をかけて算出する必要があるのはもちろんのこと、様々な「必要経費」も基本的には、同じ割合をかけて算出することになります。

 

これは慣れるとそうでもないらしいのですが、私のような確定申告初心者にとっては、とっても混乱する材料になりますし、手間にもなります。

 

しかし、一度夫婦で決めた道でもあるので、少し複雑でも頑張って計算して、適切な申告をしたいかと思います。

 

ちなみに、念のためですが、「夫だけの融資」で「賃貸併用住宅」を建てた場合は、100%(夫の融資)×賃貸部分面積割合という式で、収入と必要経費を計算する必要がでてきます。夫婦二人で購入したときよりも、少し計算が楽になります。間違いにくくもなると思います。

 

もし、買いたい物件が「夫の融資」だけで、購入できるとしたら、夫側だけで運営をはじめてみるのは一つの手段かと思います。(大抵の家庭は夫の方が稼ぎが良いので、夫に事業を集中する事で節税にもなる)

 

 

以上、「賃貸併用住宅」を建てる場合は、夫だけの融資でおこなうのか?、夫婦二人でおこなうのか?によっても、その後の運営が変わってくるので書いてみました。ご参考までに。

 

______________________

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  • 本ブログの著者:なかまるすみよし

    1981年生まれです。

    都内の某私立大学を卒業後、都内の大手企業へ入社し、横浜市で勤務継続しております。

    幼稚園児の娘、同年代の妻と3人で暮らしおり、
    27歳で住宅ローンを利用した「賃貸併用住宅」で不動産投資を始めることを家族で決意しました。

    不動産投資については全くのド素人です。

    現在、賃貸木造アパート兼自宅を所有し、
    会社からのサラリーマンの給与とは別に、月間24万円の賃貸収入を得ております。

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