住宅ローンの「フラット35」が更に借りやすくなりますがご用心
公開日:
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最終更新日:2017/03/20
初めての賃貸併用住宅 住宅ローン
先日、住宅金融支援機構が提供する住宅ローン「フラット35」の2月金利が過去最低値を更新したことをブログで取り上げました。
↓のエントリーです。
いま「家を建てたい人」には天国?フラット35の適用金利が過去最低に
ここにきて、更に「フラット35」が借りやすくなる施策が打たれます。
2014年4月から「フラット35」の上限融資率が100%に引き上げられます。
表題のとおり、更に借りやすくなる施策とは、今まで上限融資率が90%だった「フラット35」が100%に引き上げられるというものです。つまり、「頭金なし」で家が買えてしまう状態になるわけです。
こうなると、家を買うのに必要な費用は、登記料などの諸費用のみで済む事になります。貯蓄がない家庭でも、夢のマイホームを持ちやすくなるのです。
施策の背景は、消費税が8%に引き上げられることによる、需要の低下を補うための施策です。昨年の補正予算に組み込まれたこの施策はすでに国会を通過をしているので、確実に実行されます。
フラット35の上限融資率の100%化はオイシイのか?
このフラット35の上限融資率の100%化はオイシイものなのでしょうか?私は個人的には注意点が必要だと思っています。
それは、シンプルな一つの理由ですが、「100%ローンで住宅を買う際には金利が約0、4%上乗せされる」ということです。
住宅ローンは当たり前ですが、長期の固定金利になるので、できる限り借りるときの金利は低い方が得です。2月の発表では、現在のフラット35の金利は、過去最低値の1、79%ですが、100%ローンを利用すると、2、2%ほどになってしまいます。これでは、現状のフラット35のオイシサを最大限活かしきれません。
やはり、いまのフラット35は、先進国の中でも稀にみる低金利状態なので、その状態を維持してフラット35を利用した方がよいでしょう。
頭金が足りない場合は、何とかしてかき集めた方が良い
仮に、4,000万円の物件をフラット35を利用して購入するとします。その場合に、1、79%の低金利を得るには、最低でも住宅価格の約10%を自分の資金で用意しなければなりません。つまり400万円です。
400万円であれば、親兄弟・親戚・親友を回ってお願いすれば、借りられる額ではないでしょうか。私も昨年に自宅兼アパートを購入しましたが、頭金のほとんどを家族・親戚から借り入れることによって用意しました。
そして、多くの場合は「家族・親戚」からの借り入れであれば、金利はつきません。(人の考え方によりますが、、、)であれば、お金のことは中々家族に相談・お願いしにくい事ではありますが、一つの手段として捉えておいた方が良いと思います。
金利が決まるのはローン実行時のため、それも注意が必要
またこれは、今回の100%化だけでなく、住宅ローン全体に関係することですが、「ローン金利が決まるのは、ローン実行時になる」ということも注意点として覚えておいた方がよいです。
近年、タワーマンションがバンバン建設されていますが、タワーマンションなどの工期が長い物件は、建築段階で入居者を募ります。そのときに焦って、いまの住宅ローンは低いからと行動してしまうと、物件引き渡し時には「金利が高くなっていた」ということも十分考えられるので、工期が長い物件を買う場合は注意してください。
以上です。マイホーム購入に関して様々な促進措置が取られていますが、こういった時流に焦って乗るのではなくて、もう一度冷静になって考えた方が良いと感じたので、今回のエントリーを書きました。また、こういった「買いやすくなる」施策を行うと、もちろん供給サイド(不動産の売り手)も「売りやすく」なるわけなので、住宅価格自体は高止まりの傾向があります。
そのため、今はローン的には「オイシイ」状態ですが、住宅価格的には「オイシクない」傾向になっています。今年の4月以降は更に住宅価格は高止まりになるでしょう。いまの時期は見過ごして、貯蓄をし、また景気が冷え込むタイミングで住宅を買うのも一つの手だとも感じます。
個人のライフプランと、景気の状況を考え、慎重な判断をされるべきだと思います。ご参考までに。
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